フロリダ出身のプロプレイヤーRay Qartomyが、約6400マイルの距離を超えてキプロスの3500ドルチャンピオンシップに参戦した。その姿に驚いた人もいたが、本人にとっては自然な決断だった。大会2日目の休憩中、彼はこう語った。 「ちょうどヨルダンにいたときにこの大会を知って、妻と一緒にすぐに飛んできました。以前も来たことがあり、ここのカジノはとても快適で清潔、雰囲気もフレンドリーで気に入っています。また必ず戻ってきます。」
WPT常連、しかし未戴冠
キプロス出場は意外だったが、WPTでの姿は珍しくない。Qartomyは「WPT未戴冠の実力者」として知られ、これまでの戦績は以下の通り:
- WPTでのITM21回、累計獲得賞金1,559,720ドル
- ファイナル進出6回
- うち2度はトップ3フィニッシュ
- 2022年WPT Choctaw 3位、235,000ドル
- 2022年WPT Legends of Poker 準優勝、380,000ドル
「WPTタイトルを取ることは私の夢です。何度も挑戦してきましたが、今回は達成したい。今の自分は良いプレーができているので、きっと結果を残せると信じています。」
3日目での敗退
Qartomyは70名の生き残りの一人として3日目に進出。しかし、7度目のファイナル進出は叶わなかった。レベル19(10,000/15,000/15,000)で残りチップ370,000をボタンからオールイン。ハンドはA♣8♣、対戦相手Hulya SeckingはK♠J♠。
フロップはA♠6♠4♠で相手がナッツフラッシュを完成。ターン7♣でドローは消滅し、最終的に47位でフィニッシュ、賞金11,800ドルを獲得した。
2025年、復活の年
敗退はしたものの、Qartomyにとって2025年は復活のシーズンとなっている。キプロス前の時点で既に597,330ドルを稼ぎ、生涯獲得賞金は5,867,976ドルに達していた。対照的に、2024年と2023年の成績は低調で、それぞれ30,600ドル、31,947ドルにとどまっていた。
本人は好調の理由を「生活の変化」と語る。 「少し休養を取り、Prussiaにいたあとアメリカ、そしてヨルダンに行きました。数年前にそこで結婚したので、今はヨルダンで過ごす時間が増えて、リラックスできるようになったんです。」
実際にその効果は数字に表れている:
- 2025年4月:PokerGO Tour Texas Poker Openで2度の優勝(40,500ドル、41,700ドル)、さらに3位で19,200ドル
- 2025年7月:15,000ドルARIA High Rollerを連続制覇(270,000ドル、210,200ドル)
今後の展望
今回のキプロスでは惜しくも早期敗退となったが、Qartomyの視線はすでに次の舞台へ向いている。 「来年は必ずWPTツアーをすべて回るつもりです。特にジャクソンビルは大好きな場所のひとつです。」
11月には5000ドルバウンティスクランブル選手権に出場予定で、バウンティ対象としてプレーすることになる。本人はそれを楽しみにしているという。 「実はバウンティは好きなんです。自分から無理に攻める必要がないし、相手が狙って仕掛けてくるので面白いですね。」
悲願のWPTタイトルには届かなかったが、ここまでの躍進を見れば、夢の実現はそう遠くないかもしれない。