世界最大のオンラインポーカープラットフォームGGPokerが、深刻な技術的災害によりそのブランドの信頼性を大きく損なう事態に見舞われました。先週のクラッシュにより既に再スケジュールされていた、衆目注目の500万ドル保証「GGMastersアニバーサリー」トーナメントが、月曜日のDay2プレイ中に再びシステムが麻痺。物議を醸した「ロールバック」の試みも失敗に終わり、最終的に運営はトーナメントのキャンセルを決定。この結末は、世界中のプレイヤーコミュニティの怒りを買いました。
混乱の幕開けから全面麻痺へ
500万ドルという巨額の賞金がかかったこのトーナメントのDay2は、開始直後から不吉な兆候を見せていました。多くのプレイヤーがSNSで異常な開始状況を報告。プレイヤーの一人「@ispLashcrans」は、「私のテーブルのスタックはチップ量順に再編成されたようだ… Day2開始時には数ハンドの間、ヘッズアップ(HU)でプレイすることになった。本当に奇妙なスタートだ」とコメントしました 。
問題が全サイト的に拡大する中、GGPokerの公式Xアカウントは「テーブルバランシングの問題」を調査するため、トーナメントの一時停止を発表 。しかし、さらに大きな論争を巻き起こしたのは、その後の「ロールバック」の決定でした。この措置は、Day2再開後に不運にもチップを失ったプレイヤーを直接的に犠牲にするもので、あるプレイヤーは「Day2を80bbで始めたのに、一手もプレイせずに64.7bbになった!」と怒りを露わにしました 。
返金ポリシーが火に油を注ぐ
混乱したロールバックの試みからわずか数分後、GGPokerは最終通告を発表しました。「さらなる問題が発生したため、トーナメントをキャンセルするという遺憾な決定が下されました。」
それに続く返金ポリシーは、まさに火に油を注ぐものでした。GGPokerの規約によると、残っていたプレイヤーには参加費の50%が返金され、残りの賞金プールの50%はキャンセル時点のチップ量に応じて分配されるとのことです 。これは、大量のチップを保持し、優位なポジションにいた多くのプレイヤーが、本来期待される賞金価値よりもはるかに少ない補償しか得られず、高額な優勝賞金を争う機会を奪われたことを意味します。
金銭より高価な「信頼」
このトーナメントには約10万ドルのオーバーレイが発生していたため 、一部のプレイヤーからは陰謀論も浮上しました。しかし、最近5億ドルで世界ポーカー選手権(WSOP)を買収した業界の巨人にとって、その金額自体は微々たるものです 。今回の「二重の悲劇」がもたらした本当の代償は、プラットフォームの安定性に対する深刻な疑問符と、プレイヤーの信頼への計り知れない打撃であり、その回復はより困難な道のりとなるでしょう。








